はり治療を受診される前に
- 治療に際してつぼは症状に対して選ぶ前に、その患者さんにとって必要なつぼというものを探して行く必要があります。その為の診断で体のあちこちのつぼを押さえて反応を見る「圧痛反応」も見て行く必要があります。ですので、「私の痛みは肩なので、足は何もないよ」等と決めつけず、痛み・響き・気持ちよさ・その他何か感じ取ることがあれば、そのつぼが何かメッセージをくれているということですので、それを逃さず私共にお知らせいただきたいのです。そうすることで効率の良い治療に繋がります。
- 同じような意味合いで実際の治療に使うつぼも患者さんが訴える症状とは全くかけ離れた部位につぼを取ることがあります。そういう場合も「これも大事なつぼなんだな」とご理解ください。
- はりの効果は刺激量ではありません。ビンビンと刺激がある時、よく利くというのは誤解です。また、はりを体中にいっぱい刺せばいいというものでもありません。尚、肩こりに対して行うリラックス系のはりの場合は気持ちのいい刺激を出すことがあります。つぼをねらった時とこうしたほぐすはりとの区別があるということです。
- 治療上、電気温灸を使う場合があります。これはお灸の代用ですので、90度から120度の熱さがあります。治療後に水膨れができたり、肌の痛み等になってしまうこともあります。有効性が高い処置ではありますが、どうしても回避したい場合は無理なさらずお申し出ください。
- 薬を飲まれている場合はお知らせください。診断上、特に脈診に影響する薬もあります。治療効果が出づらくなることもあります。
- 飲酒をされた状態での治療は効果が得にくいことが多いので、お控えください。
- 治療後、2時間ほど空けていただければ、入浴は可能です。温灸をした場合、肌がピリピリすることがありますが、大きな影響はありません。
- 治療上使用するはりやシャーレは使い捨てのものです。その他、道具類も消毒を欠かさず行っています。
フレッシュマッサージのはり治療！
当院のはり治療は、痛み等の症状を改善する「東洋医学系のはり」と肩こり等に対応する「リラックス系のはり」とがあるとお考えください。
西洋医学では症状を抑えこんだり、除去したりという考え方になりますが、東洋医学では体の状態を上げ、治りやすい体を作ることも大きな目標となり、お持ちの症状を着実に治癒することを目指します。一般的に、はり治療は肩こりや腰痛、神経痛等に有効だと認知されていますが、内科的・神経的・皮膚科的・婦人科的疾患等にも高い効果を発揮します。
東洋医学系のはり
「長野式治療」により、健康を阻害する因子を除去し「治る体」を作り、症状の治癒を目指します。
Ａ．つぼがよく効く為の処置
脈診あるいはつぼの反応から経絡の気の流れを見極め、不足している場合に処置を行い、Ｂ．Ｃ．の処置の効果を高めます。胃の気・細脈処置等
Ｂ．治癒を阻害する因子の除去、体の状態を上げる処置
自覚症状以外に体に潜む弱点を見つけ、改善することで治癒への道を開きます。血流促進・自律神経調整・免疫強化・副腎・筋緊張緩和処置等
Ｃ．自覚症状に直接的に対処
患部に直接処置をできない場合も様々な手法を使って症状を改善します。
結合組織活性化・脊柱起立筋緩和・眼窩処置・坐骨処置等
リラックス系のはり
おもに肩コリや慢性腰痛等、直接的に患部をほぐす手法です。マッサージ的なはりとご理解ください。
診断をほとんどしない点とマッサージとの併用を積極的にしている点が「はりエキスパート」と異なります。また、継続型料金は適用されません。
はりの刺激を好まれる方には、少し工夫をして心地よい刺激を出します。定期的なお手入れとして使われる方もありますし、マッサージだけではあと少しほぐれないと思われた時にこのはりを使われる方もあります。